皆さん、こんにちは★
ストアカ関西コーディネーターの味岡です!
本日はお箸塾“Sakura-ju”を開催されている櫻庭 淳子先生にインタビュー!
★教室ページはこちら!
https://www.street-academy.com/steachers/198396
お箸は原点〜お箸の使い方を学ぶ魅力とは〜
Q:教え始めたきっかけを教えて下さい。
大人になってからもお箸の持ち方や使い方で悩んでいる人が多い中、”お箸に特化して学ぶことができる場所”が少ないと感じていました。
以前はお料理やテーブルマナー等、トータルで食事を楽しんで頂けるお料理サロンを始めようと考えていました。そこで勉強のために多くのマナー講座を受講する中で、「お箸」という基本的でかつ食事において重要なマナーを学ぶ機会が少ないことに疑問を感じました。
「こんなに大切なことを何故もっとしっかりと教えないのだろう、、、」と思い、自分自身で深く学ぶにつれて、改めてお箸で食事を頂く事の重みを感じ、お伝えいてしていこうと思い至りました。
私達日本人にとってお箸で食事をすることは、生きていく上で欠かす事の出来ない行為です。お箸の使い方一つで「あの人は育ちが悪い」等、人生そのものを否定する方もいらっしゃいます。
大人になった今だからこそ、お箸の正しい持ち方や使い方をしっかりと学び直し、日常生活をより豊かにするお手伝いをしていきたいと思っています。
Q:お箸を学ぶ魅力は何ですか?
お箸で食事を頂く姿は、人生において正にその人の”原点”が垣間見える瞬間だと考えています。何故なら、食事をする時間は、人の欲望が一番現れる場面だと思うからです。
「好きなように食べたい」「早く食べたい」と感じる中で、お箸を正しく使う事に意識を向けることは、自分自身を落ち着いてコントロールするトレーニングでもあります。
毎日当たり前に使う「お箸」を通して、改めて自身を見つめ直し、本当の自分を知ることができると思っています。
「1歩立ち止まって原点に戻ってみよう!」と思える謙虚な心が、優しく丁寧な指先や手元に変化させていくのです。
また、毎日使うお箸が正しく使える様になると、自分や周りに対する意識も自然と変化していき、ごく当たり前の日常がより豊かになると信じています。
普段からしっかりと取り組む姿勢の積み重ねが、目上の方とのお食事の場面でも、落ち着いて振る舞えるようになり、自分への自信にも繋がります。
講座のスタイル〜厳しくも寄り添う〜
Q:生徒様はどういう方が来られますか?
お箸の持ち方や使い方に悩んでこられた方や、周りから指摘された方、どうしてもお料理が綺麗に食べられないという方が来られます。
20代〜70代の方まで年齢層は幅広いです。
ただ、最近は38歳以上の方を中心に教えていきたいと思っています。
年齢と共に人から指摘される機会が無くなり、マナーに対する重要性を改めて深く感じている方に向き合っていきたいです。
受講される全ての生徒様が、どんなお料理を目の前にしても、最初から最後まで落ち着いてお箸で綺麗に食べられる様になってもらう事を目指しています。
そのため、一回限りの単発講座ではなく、継続的に学んでいただく講座設計にしております。
継続的に講座に通って頂くことで、お箸の持ち方から、正しい使い方、大人になったからこそ必ず抑えておきたいマナーをしっかりと身につけて頂きます。
レッスンの後半には身近なお料理による実践練習を取り入れています。
お箸の先に広がるお料理は、調理法や盛付けが変われば、自ずとお箸の動かし方や使い方も変わっていきます。
例えば、「魚」
尾頭付き焼き魚、鯖の切り身、煮付け、鰤の照焼き、鰤大根、鯵の南蛮漬け、お刺身など。
魚だけでもこんなに調理法があり、それぞれにお箸の使い方が存在しています。
お箸を正しく持てただけでは、無数にあるお料理をスマートに頂くことは不可能です。
講座で練習するお料理は、回を重ねるごとにどんどん難しいものを取り上げていき、どんな料理でも正しいマナーで自信を持って召しあがれるようになって頂きたいと思います。
Q:教えていて印象に残ったエピソードを教えてください。
ある40代の生徒様ですが、当初はお箸をうまく使えず、人と食事をする時は隠れるように存在を消しながら過ごされている人でした。
そんな彼女でも諦めずに継続講座を通してコツコツと学び続け、最終的には目上の人が沢山同席するお食事会で、「食べ方が美しい」と皆の注目を集めるまで成長されました。
以前までは人との食事が苦痛で仕方がないと思っていたそうですが、今では色々な方と食事をすることが「心から愉しい」と感じられるそうです。その言葉を聞いて、私もとても嬉しかったです。
また、お姑さんに「今までとは雰囲気そのものが全然違うね」と褒められた等、継続講座に通いを続けた成果が実り、周りに認めてもらえたという生徒様も多数いらっしゃいます。
Q:教える上で大切にしている考え等はありますか?
たとえ生徒様に「厳しい」と思われたとしても、伝えるべきことをしっかりと伝えるようにしています。それが生徒様のためだと考えています。
講座を通して、お箸がどれ程奥深く素晴らしいものであるか、心に届くように伝え続けています。本当に変わりたい、学びたいと思っている生徒様には、厳しくもとことん寄り添って教えていきたいと思っています。
周りを見渡すと、「自分のお箸の持ち方や使い方は正しい」と思っているというお声をよく耳にします。
冷静に考えると、大人になってから食事中に他人のお箸の使い方を指摘する人はほとんどいません。周りから指摘された事が無いという理由で、自分が正しいと思い込んでいるだけかも知れませんので、自身を振り返る謙虚な心と、大人になってから真剣に学び直そうと行動に起こされる姿は、本当に素晴らしいと感じています。
教えることの目標〜強い想いは心を動かす〜
Q:教えることの目標は何ですか?
お箸の先にある素晴らしい景色を、さらに多くの方に伝えていきたいと考えています。
お箸を通して見える景色はとてつもなく奥が深いです。その景色はお箸を本気で取り組んだ
人だけにしか手に入れる事が出来ません。
お箸から広がっていく景色を是非ともご自身の手で掴み取ってもらいたいと思っています。
そんな人達が1人、また1人と派生していくことで、当たり前だった日常から、誰もが心温まる毎日へと変化していくと思います。
長い年月をかけて受け継がれてきたお箸という文化の重みや奥深さをもっと伝えていきたいですね。
Q:最後にこれから講座を始めようと思っている方にメッセージをお願いします!
箸稽古を初めて4年目になりますが、私もずっと「生徒様に講座を気に入ってもらえなかったらどうしよう」と考えていました。
ただどんなに準備を重ねたとしても、自分の講座にマッチしない生徒様はいらっしゃいます。そんな時は一喜一憂せず、自分の信念を持って”たった一人でも想いが伝わる人に届けばいい”と言う気持ちで取り組んで頂きたいと思います。
強い想いは必ず人の心を動かすと信じています。
櫻庭先生、素晴らしいお話、ありがとうございました!
これからも様々な関西の先生方を取り上げていきたいと思います^^
次回をお楽しみに♩