ストアカで活躍する先生とストアカが、「先生のための、先生によるまなび」の機会を共創する「ストアカTeachersオープンカレッジ」の第8弾。
今回は、滑舌トレーナーの高橋圭先生をお呼びして、「生徒の心を一瞬で掴む!好きになってもらう『話し方』の極意」を教えていただきました。
先生なら誰でも鬼になるであろう「人に好かれる話し方」や「ファンを作る第一印象」を習得するには?今すぐ始められるトレーニングを具体的にご紹介します。
今回のオープンカレッジ講師を務めていただいた先生
高橋 圭先生
https://www.street-academy.com/steachers/446751
滑舌トレーナー 脚本家・演出家・俳優
私はあなたの伴走者です。あなたが理想とする声(ゴール)に向けて時には励まし、時には慰めながら共に走っていきましょう。
- 「話し方」はエクササイズで変えられる
- 「生徒の心を掴む」第一印象の7秒間:①Zoomが繋がった瞬間が勝負
- 「生徒の心を掴む」第一印象の7秒間:②挨拶がちゃんと出来る人はそれだけで信頼される
- 「生徒の心を掴む」第一印象の7秒間:③講師本人のセルフプロデュースがリピーターにつながる!
- 肩甲骨のストレッチ
- アゴのストレッチ
- 口周りのストレッチ
- 表情筋のトレーニング
「話し方」はエクササイズで変えられる
(高橋先生)皆さんは、講座のリピート受講にお悩みではないでしょうか?1000円のフロント講座にはお申し込みがあるけれど、なかなか実践編やステップアップに移ってもらえないという方。また、自信のある話し方や、余裕のある話し方をするには何が足りないのか、など。今日は、こんなお悩みを解消していきたいと思います。
お伝えするのは、「この先生に習いたい」と思ってもらえるテクニックやTIPS、第一印象が爆上がりするエクササイズ、トレーニングです。
実際にやってみていただくことで、自分に足りない点や、使えていない筋肉がわかり、続けていくことで「笑顔力」が上がっていくんだな、というのをぜひ実感していただきたいと思います。
「生徒の心を掴む」第一印象の7秒間:①Zoomが繋がった瞬間が勝負
何の要素で第一印象が決まっていくか、3つの要素についてお話しさせていただきます。
- Zoomが繋がった瞬間が勝負
- 挨拶がちゃんと出来る人はそれだけで信頼される
- 講師本人のセルフプロデュースがリピーターにつながる!
1番目の「Zoomが繋がった瞬間が勝負」について、まず、皆さんご自身のモニターでチェックしていただけたらと思います。Zoomでパッと映った瞬間に、首から上しか見えない状態「生首」で映っている方がいらっしゃいます。
このような映り方をしてしまうと、顔も大きく見えてしまうので、すごく印象映えがしないんですね。
なので基本的なことになりますが、自分の目線にカメラを合わせていただいて、バストアップで映る、この画角をつくって綺麗に映るようにしていきましょう。
こうすることで、顔の横の空間も使えるようになります。ここを何に使うかと言うと、ジェスチャーに使います。身振り手振りです。具体的には、「まず一つ目は、」などの数字を指で出していくことができます。
皆さん、講座の中で画面を共有してスライドなどを映されると思いますが、講師の方の映像も生徒さんには見えています。この映っている枠の中でしっかりと動きをつけていくことによって、スライドが主役になるのではなくて、しゃべっている本人が主役になり、「この先生、こういう話し方をするんだな」と思っていただけます。生徒さんの目線が先生の方に集まり、これによって先生の存在を印象づけることができるのです。
そして、もう一つ重要なのが目線です。相手の目線を見るということです。先生がご自身のパソコンの画面を見てしまうと、目線は下がっているように見えてしまいます。こうなってくると、対面でお話ししたときのような「目と目が合う状態」になりません。
対策としては、パソコンのカメラの横にニコちゃんマークのシールを貼るのがおすすめです。このニコちゃんマークに向かってお話しすることで、生徒さんの方は、目と目が合ってお話ししている感覚になります。こうすることで、相手への影響力が大きく変わってきます。
このほかにも、顔色が悪く見えないようにリングライトなどの照明を使うのも大切です。また、バーチャル背景には要注意です。先ほどお伝えした身振り手振りのジェスチャーをする際に、バーチャル背景を使うと、手が消えてしまうことがあります。このような場合には、背景にクロマキー(グリーンの布)を貼っていただくか、バーチャル背景は設定しないのがおすすめです。
「生徒の心を掴む」第一印象の7秒間:②挨拶がちゃんと出来る人はそれだけで信頼される
続いて2番目の「挨拶がちゃんと出来る人はそれだけで信頼される」、何を今更とお漢字になられるかもしれませんが、これは受講生にちゃんと感謝の言葉を伝えましょうということです。「ご予約いただき、ありがとうございます!」と皆さん、伝えているよとおっしゃるのですが、その時の声のトーンってどうでしょうか?
暗い声で言うのか、口角をしっかり上げて明るい声でお伝えする第一声か、同じセリフを言っていても、どっちの方が印象が良いでしょうか?と皆さんにお聞きしていますが、圧倒的に後者ですよね。
このように、口角が上がった状態で話せるか、がポイントです。あとは、先ほどもお話しした、相手の目を見て伝えているかも大切です。
また、このときに大切になってくるのが、「レッスンの終了目安をお伝えしていますか」という点です。生徒さんの中には、講座の所要時間を覚えていない方もいらっしゃいます。いつ終わるかがわからないと、生徒さんはそれだけでストレスになります。
挨拶の一環として、何分くらいのレッスンなのかをお伝えし、「●時頃までお時間をいただいていいですか?」と確認しましょう。大事なこととして、私は「生徒さんのお時間をいただいている」感覚を常に持っています。
最後、挨拶の中でお伝えしたいのは、「期待感を持たせられるオープニングを作っていますか?」ということです。やはり、これから面白いものが始まるんだ!というファンファーレを鳴らしていく必要があります。ここで暗い声でボソボソっとお話しして、「この講義は難しいのかな」「私には理解しにくいのかな」とリピートにつながりづらくなります。しっかりと明るい声で、生徒さんの目を見ながらお話ししましょう。
「生徒の心を掴む」第一印象の7秒間:③講師本人のセルフプロデュースがリピーターにつながる!
そして、3番目の講師本人のセルフプロデュース、超重要です。営業マンに共通する第一印象の3つの要素は、姿勢、表情、声のトーンです。これの印象だけで、商談の80%が決まると言われていて、この80%の中に商品の質は含まれていないんですね。物やサービスは、人から購入するものだからです。
それでは、ここからは実際に、私自身が講座の中でどのようなコミュニケーションを取りながら、リピーターにつなげているかを、ストアカコミュニティマネージャーのてっしゅーさんをお相手に、実現してみたいと思います。
私が考えるリピーター獲得のコツは、「宿題」と「次回予告」です。この2つをしっかりと示すことによって、次回への期待感をつくれます。
肩甲骨のストレッチ
では、早速。今日、実際にやっていただくエクササイズは4つでございます。しっかりと覚えていきましょう。まずは、肩甲骨のストレッチです。
先ほどから説明してきているように、いい声はいい姿勢から生まれます。この時に、肩の肩甲骨が内巻きに入ってしまっていると、これだけで肋骨が圧迫されている状態になります。この状態で大きな声、張りのある声を出そうとしても、肺が膨らんでくれないのでガス欠状態のようになり、声がガラガラになったり、枯れたりしてしまう原因にもなります。
両手をパチンと合わせた状態で、ギュッと手を上にあげます。この時に、肘が曲がっちゃうと、肩甲骨のストレッチにならないので、伸ばした状態でぎゅーっと上にあげます。
このまま両腕を外に開きながら、真下に下ろしていきます。途中で止まらずに、脇の下までしっかりと持っていきます。
伸ばす際は、「真上」に伸ばすことが大切です。竹の子のように、ぎゅーっと伸ばします。この上下運動を何度か繰り返し、今日は10回繰り返しましょう。
今度は、両手を前に持っていきます。手首と肘と肩が同じ高さになるように、ぎゅーっと引きます。この時に、肘が下がってしまうとストレッチが逃げてしまうので、しっかりと肩と肘の高さを意識してください。鏡を見ながらやるのがおすすめです。
そこから、そのまま前へ伸ばして、手のひらをパチン。これも10回、やりましょう。肩甲骨が後ろにぎゅーっと引っ張られるのを意識しましょう。
最後は水平にしていただいて、90度の動きです。こちらも10回、続けましょう。
(ストレッチの続きは、ぜひ動画でご覧ください。)
アゴのストレッチ
続いては、アゴのストレッチなんですが、これは「こもらない声の作り方」になります。すごく即効性があるので、皆さんもやってみてください。まず、ご自身の親指を噛んでみてください。これが、声がこもらないアゴの開きです。
それでは、アゴのストレッチです。耳の付け根のところから、アゴの角のラインを指でグリグリグリと押していただきます。そうすると、痛いところが見つかると思います。ここを親指で前にギュッと押していただきます。痛気持ちいいくらいのところでアゴを開き、グーっと押しながら10秒間キープします。
ここがアゴの緊張をとる、ツボなんですね。マッサージしてあげることで、食いしばりなどで硬くなっている筋肉をほぐしていきます。
次に、左右に振ります。下唇を指でめくって抑えながら、左右の犬歯から犬歯まで動かします。10回です。左右の後は、前後にシャクレ→戻す、の動きを同じように10回繰り返します。
最後は縦回転、口を縦に開きながらグーっと大きく回します。こちらも10回です。右回転、左回転の2セットやりましょう。
てっしゅーさん、やってみてどうですか?
- (古屋てっしゅー)そうですね、声がはっきりと出しやすくなった気がしますし、喉の奥が開く感じもします。
口周りのストレッチ
3つ目は、口周りのストレッチ。口輪筋という、口の周り360度ついている筋肉をしっかりと動かすことによって、表情をつくっていくのが今日のポイントです。滑舌に関して言うと、「あいうえお」は口の筋肉によって発声しているんですね。なので、滑舌が悪い50%の理由は、この「あいうえお」がしっかりと発音できていない問題にあります。
なので、口の筋肉をしっかりと動かすためのウォーミングアップとして、口周りを柔らかく、柔軟に動かしていきましょう。
まずは上唇のストレッチです。まずは、鼻の下を伸ばして10秒間キープです。
続いては、唇を尖らせた状態で、左右に動かします。この時に、上唇をしっかりと連れていくように意識しましょう。左右の次は、グルーっと回します。
顔の筋肉も体力と同じように、使っていかないと、どんどん落ちていってしまいます。生徒さんからは、年齢を重ねると、笑顔が作りにくくなったというお悩みも聞きますが、トレーニングすれば筋肉は鍛えられ、いい笑顔ができるようになります。また、笑顔のポイントとしては、目尻を下げることも重要です。
表情筋のトレーニング
皆さん、顔の筋肉痛って感じたことありますか?筋肉を発達させるには、しっかりと限界突破をさせてあげないと、発達することはないんですね。なので、しっかりと顔の筋肉痛を経験していただいて、小顔効果も抜群ですので、しっかりとがんばっていきましょう。
「お」と「あ」でやってみましょう。「お」は口を前に突き出し、「あ」の口で開くときは、頰の筋肉がカチカチに硬くなるくらいまで、上の歯が見えるくらい広げましょう。短期間でより習得していけるかは、どれだけトレーニングの質を上げられるかにかかっています。
楽なところでやっても、滑舌がよくなる筋肉はついてこないです。「お」「あ」の繰り返し、できるだけMAXに口を広げて、筋肉に負荷をかけてあげるのがポイントです。
じゃあ、他の母音はどうやってトレーニングすればいいの?という部分については、今後のステップアップ講座で受けていただけたら、というのが営業になります(笑)ということで、こんな風に次のレッスンにつなげていくのが、私のやり方です。
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高橋先生、ありがとうございました!今回は筋トレの講座だっけ、と思うくらい顔が筋肉痛になりました。この積み重ねが、生徒さんの心を掴む「話し方」を培うことにつながっていくんですね。続けてやってみたいと思います!
詳しい講座の様子は動画に納めていますので、YouTubeも合わせてぜひご覧ください。
高橋 圭先生のストアカページ